コマンタレブー
ファビュラスエイリアン神の
Yuka Mercusです。
これは私の過去生のお話。
少し軽くグロい部分もあるから
苦手な人はここで回れ右をしてね。
この話がつらい聖女さんも回れ右ね。
前回のつづき
この城で過ごした１０年で
特に仲良くしてくれた女の子がいる。
名前はキャロル。
他の聖女たちが
反発、反抗し、エイリアンに
嫌悪の眼差しを向けてくるのに対して
彼女だけがナチュラルに
私を含めエイリアンを愛してくれた。
反発した聖女たちは軒並み洗脳されたり、
監禁されてしまったが、
キャロルは邪悪なエイリアンですら
ナチュラルに愛していたから
洗脳は免れたようだ。
反抗さえしなければ、
儀式が無いときは
比較的自由が許されていた。
キャロルはナチュラルに我々を愛し
協力してくれてたから
意識を奪われることなく
聖女の中ではいい待遇を受けていた。
そのことで他の聖女たちから
やっかみを買っていたらしい。
緑の丘で
花冠を作りながら
いじわるされちゃった
と魔女の隣でくすっと笑う。
そんな彼女を見て
魔女はどれほど癒されただろう。
ボロボロの衣服に
手枷足枷、
老婆の様な見た目になっている魔女に
キャロルは屈託なく笑う。
彼女も十分辛いはずなのに。
他愛もない話をし、
この先に待ち受ける運命を
二人ともわかってはいるが、
お互いに恨むことはなく
今この穏やかな瞬間だけは本物だからと
互いの話に耳を傾ける。
聖女仲間から非難を受けながらも
薬で洗脳されまくっていた魔女を
キャロルは一生懸命癒してくれていた。
周りからはただ話しているだけに見えていただろうし、
邪悪なエイリアンもそう思っていたことだろう。
でもキャロルの癒しは確実に魔女に届いていた。
キャロルの癒しがあったからこそ
わずかな自我が残り、
術を回避する策を講じることができた。
キャロルがナチュラルに全エイリアンを愛し、
すべてを知りながらも術に協力するそぶりを
見せていたことで、
彼女自身が洗脳されなかったことは
地球が滅びなかったことに対して
大きく貢献している。
７００人目としてキャロルは儀式に捧げられた。
狂気に吞まれ、自我を失いながら、
でも奥底ではキャロルに詫びながら
血肉を喰らう魔女。
すべての儀式を終え
魔女はアンデス山脈に連れて行かれて
後ろから袈裟切りにされて殺された。
アンデス山脈は地球の龍脈が流れるところ。
龍脈を七賢者である
エイリアン神の血でふさぐことで
地球の機能を止め、
滅亡させる魂胆だったのだろう。
魔女はわずかに残っていた自我で
術を回避する策を講じた。
自分の分身(ゾフィーホテク)を誕生させ、
エネルギーを移した。
この儀式での術を発動させるには
喜んで血肉を食らうことが重要な条件になっていた。
失敗させるため、
邪悪なエイリアン達に悟られない様
笑いながら、喜びながら食べるけど、
心の中では聖女たちへの懺悔、
だまされた自分への自己嫌悪
に満ち溢れながら食べていた。
儀式中の記憶は飛んでしまって
わからないけど、
１０年という長い時間の間に
何をし、されているかは
ぼんやりわかっているから。
ありがとうキャロル。
そして、すまない。
そう感じながら魔女は
アンデス山脈で息絶えた。
～つづく～
読んでくれてありがとう💕
Bonvoyage
yuka🌹
🌹おしらせ🌹
闇から抜け出したい人おいで
『虹から吹く風 yukaさん、あのね』
への投稿もこちらから
🌹読者登録について🌹
読者登録で最新記事の通知が届きます！
ぜひ登録してくださいね
コメント